2013年2月11日月曜日

 学校給食の放射性物質測定についての質問

2月1日(金) 長野県 県民ホットラインにて、学校給食の放射性物質測定についての
質問をしました。 以下全文です。



学校給食の放射性物質測定についてお尋ねいたします。

学校給食食材について長野県で行われている25Bq下限値のスクリーニング検査は、国の基準100Bqに沿っているものですが、

1.現在の国の基準、一般食材100Bq/kgについて教育委員会として
安全な数値とお考えでしょうか。

 ベラルーシでチェルノブイリ事故後、
放射性セシウムの内臓蓄積、死亡の関係を研究されたユーリ・バンダジェフスキー博士のお話では「放射性物質の基準そのものが健康被害をもたらしている。例え微量であっても体内に入れてはいけない。」

「子供たちの場合、体内の放射性セシウム137の濃度が11 – 26ベクレル/kgの者は心電図異常の発生率の割合が全体の6割に達し、37 – 74ベクレル/kgの蓄積の者では9割に及び突然死のリスクが高くなる。」とのこと。放射性物質による健康被害に世界で一番詳しい博士がこう言っているのです。

 現在のところ国はこの調査結果をまったく無視しています。
1日10ベクレル/kgの食品を摂取した場合、5歳で100日で体内蓄積量17Bq/kgに、10歳の子どもで、200250日で20Bq/kgに達すると言われています。
 


2.計測において、かなり25ベクレル以下不検出が続いていますが、もっと下限値を下げて計測されることを検討されているのでしょうか。

生活クラブなど測定を継続的にやられているところにうかがうと、「今何を測っても不検出と言う事はありえない。値が低いか高いかだけ。」とのこと。

 子を持つ親の立場として、一律25ベクレルの検査ではなく、危険度の高いと思われる食材を下限値を下げて計測し、危険度の高い物を除いていただきたいと思います。
まずは、測定の食材をより危険な可能性の高い物に絞り、測定時間を2倍以上に伸ばしていただきたい。

 もし現在の体制では下げられないのであれば、機械を増やしていただきたい。現在の検査体制がこれからも続くのであれば、それは給食食材の安全性を計測していると言うよりは、不検出であるので何を食べても安全ですと、言っているようにしか見えません。

事故から約2年が経過し、放射能を取り巻く食材の状況は好転しているわけでは
ありません。
むしろ、事故は過去の事と考える人が増え、食べる物に気を使わなくなり
より危険な状況に入りつつあると思います。

国からの委託により給食丸ごとのモニタリング事業も行われ、それはひとつの安心な要素ではありますが、事後であること、放射性セシウムが拡散され見えなくなってしまうこと等が気になります。

現在の国の基準100ベクレルはもっと下げられなければいけませんし、計測の頻度があまりに大まか、生産者寄りすぎます。100ベクレル以下であれば検出しても流通に乗ってくるのは目に見えています。

長野県で行う給食食材検査は、最大でも合算で下限値10ベクレルを目指すべきです。

10ベクレルが体に入った場合、体内では1日に864000回の放射能を浴び続けることになります。

2月7日 届いた返事

長野県教育委員会事務局 教育次長の市川武二と申します。
 「県民ホットライン」にお寄せいただいた、学校給食等の放射性物質検査に関するご質問についてお答えいたします。

1 国の一般食品の放射性物質の基準値について
国が定めた一般食品の基準値(100Bq/kg)は、小中学生などについては、給食も含めた朝昼夕の3食分の摂取量を考慮して基準値を計算しているため、給食についても基準値に適合していれば安全性は確保されると考えています。

2 測定下限値等について
県教育委員会で実施している学校給食等の食材の放射性物質検査は、「食品中の放射性セシウムスクリーニング法」に示されている25Bq/kg(Cs-134とCs-137の合算値)を担保できるよう、放射性セシウムの核種それぞれの測定下限値を12.5Bq/kgとしているところです。

Nalシンチレーションスペクトロメータで測定下限値12.5Bq/kg未満を実現するために要する測定時間は1検体あたり約20分ですが、数ベクレル程度まで下げて測定するには相当な時間を要することから、現行の検査件数(1日当たり約24検体)を維持することが困難になります。

また、現下の厳しい財政事情の中で、検査体制の拡充(測定機器の増設、検査職員の雇用等)を行うことは難しい状況でございます。
なお、この検査は給食実施主体である市町村等の依頼に基づいて実施し、測定する食材は検査を希望する市町村等が選定しています。

今後も、市町村教育委員会等の検査要望に応え、多数の食材を効率よく検査するための現行の検査方法について何卒ご理解をお願いします。
これからも、この検査を通じて、学校給食等に対する県民の皆様の安心の確保に努めてまいる所存です。
以上、ご質問への回答とさせていてだきますが、ご不明な点がございましたら、保健厚生課 学校給食係 藤井仁史(電話 026-235-7444 e-mail hokenko@pref.nagano.lg.jp)までご連絡くださいますようお願い申し上げます。

「給食についても基準値に適合していれば安全性は確保されると考えています。」

100Bqは基準値であっても安全値とは言えないのでは?なぜ安全性が確保されていると
考えておられるのか判りませんが。500Bq基準の時はそれで安全と考えていらっしゃったのでしょうか。

「測定下限値12.5Bq/kg未満を実現するために要する測定時間は1検体あたり約20分ですが、数ベクレル程度まで下げて測定するには相当な時間を要する。」

そうでしょうか?各測定所当たり1日4~6検体。これを1日5検体40分程度にすることは
不可能なんでしょうか。40分測定ではかなり検出下限値は下げられると思いますが。
たぶんセシウム合算で1ケタ台。
一度測定の様子を見学に行かせてもらいたいと思っています。

ちなみに小諸市ですが、生産者向け測定
20分計測 下限値 7.7Bq
http://www.city.komoro.nagano.jp/www/contents/1349420332070/index.html

給食用食材の放射性物質の測定
2月5日   最大下限値 7.5Bq  8品目
http://www.city.komoro.nagano.jp/www/contents/1355273744333/files/sokuteikekka250205.pdf

やる気の問題でしょうか?



3 件のコメント:

  1. 100bq/kgの安全根拠データをどこからひいているのか、ご存知かどうか、聞いてみてください。食品安全委員会が、ICRPのデータを使ってないことはタブン知らないと思います。そのような状況で安全を標榜するのは大きな間違いでもあり、たとえ、使っているデータをきちんと把握していても、毎時1000万ベクレルもの放出が続いている状況、世界最悪のレヴェル7の事故であることから、これに当てはめることが危険であることが理解できます。
    また、放射線影響研究所第14報においては死亡リスクにしきい値はないことがわかって来ています。

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  2. 厚生労働省は、福島原発事故から昨年3月までは食品から許容することのできる線量を、放射性セシウムでは年間5ミリシーベルトとしたうえで500Bq/kgを設定していました。これを4月から食品からの年間許容線量を、1ミリシーベルトに引き下げ100Bq/kgとしました。
    県の教育委員会は、国の決めた基準だから=安全基準と単純に理解しているのでしょう。子どもたちの被ばくを少しでも減らしたいと言う思いが感じられません。
    引き続き質問もして行きたいと思います。

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    1. こちらを御覧ください(大阪市とねこばいくのやりとり)→ http://catbike.blogspot.jp/2013/01/20130107.html

      因みに神戸市給食の安全を考える会という会をみんなでやってます
      → http://kobesafetyschoollunch.blogspot.jp/

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